車椅子旅行の移動には飛行機・鉄道・バス・タクシー・徒歩(車椅子)などを利用します。自宅から大きな観光地エリアまでは飛行機・鉄道が使われ、距離によってどちらかを選択します。観光地内の移動には鉄道・バス・タクシー・徒歩(車椅子)が使われます。距離から判断すると、徒歩(車椅子)は1km未満の平坦な移動に限られます。1km以上または急な坂道の移動、鉄道・バス・タクシーの順になります。しかし、地方の観光地では、鉄道・バスの運行本数が少なく、割高になりますがタクシーを使わざるを得ないことも多いです。
車いす旅行の移動手段はPart-time車いすユーザーとFull-time車いすユーザーで大きな差がでます。飛行機はPart-time車いすユーザーでもFull-time車いすユーザーでも乗れますが、Full-time車いすユーザーでも空港用車椅子や座席への移乗を行わなければなりません。
鉄道は必ず座席に座らなければならない飛行機と多少異なります。新幹線や一部の在来線の特急列車には「車椅子対応座席」があり、この場所を予約すれば、車椅子のまま乗車できます。
バスは路線バス・高速バス・小型路線バス・無料シャトルバスに分けられます。階段を上がれないFull-time車いすユーザーが乗車するために、可動式スロープやリフト設備が必要です。Full-time車いすユーザーが乗れる路線バスは可動式スロープ装備車両に、高速バスはリフト装備車両に、小型路線バスは低床で可動式スロープ装備車両に限られます。無料シャトルバスとは、宿泊施設の送迎バス・美術館や博物館の送迎バスのことです。リフト付車両であれば、Full-time車いすユーザーも利用できます。
タクシーには、一般タクシー・JPNタクシー・座席回転仕様タクシー・UDタクシーがあります。Full-time車いすユーザーが乗れるタクシーはJPNタクシー・UDタクシーに限られます。