「ハンディのちから」の「車いすの構造」では、乗り移り、操作、いす機能を実現するフレーム、ブレーキ、駆動輪、ハンドリム、バックサポート、座シート、アームサポート、フットサポート等の構造をご紹介しています。これから先ずっと一生涯車いすを使う障害者やシニアなどのハンディの方や怪我や病気の間の一定期間、一時的に車いすを使う方の役にたつ車いすの構造に関する情報を提供しています。さらに詳しい情報は車いす書籍でも探せます。
車いすの機能は、乗り移り機能、操作機能、いす機能の3つ機能が重要です。これらの機能を満足させる車いすを調達できると、より自立心の高い、快適な障害者やシニアなどのハンディ生活ができます。そのために、車いすの構造を理解しましょう。
車いすの構造の基本である「枠組み」に当たる部分で、固定式のフレームと折りたたみ式のフレームがあります。
固定式のフレームは、車いす本体の歪み・撓みが少なく、座位の安定性が得やすい。固定フレームにより駆動効率が高く、折りたたみ型に比べて少ない力で駆動できます。収納性は低いため、コンパクトに持ち運ぶ用途には不向きであります。
折りたたみ式のフレームは収納や移動の際にコンパクトになる反面、折りたたみ部分が歪み・撓みの原因となり、座位の不安定をもたらすこともあります。
介助者が車いすを操作するときに使う車いすの構造の一つです。手押しハンドル(グリップ)の位置(高さ)が固定された車いすが多いですが、高さ調整ができる車いすもあります。
介助者が操作するブレーキで、レバーを引くことによってブレーキが効きます。補助ブレーキは介助式車いすの大切な構造です。坂道走行が多い場合に役に立ちます。ハンド式ブレーキやドラム式ブレーキなどがあります。車軸に取り付けるドラム式ブレーキは、坂道や濡れた路面でも効果的です。
ブレーキは車いすに乗り降りするときに使う車いすの構造の一つです。駆動輪を押さえつけるようにして固定します。前方ブレーキ・後方ブレーキ・足踏みブレーキなどがあります。自走式車いすは利用者が操作しますので前方ブレーキ、介助式車いすは介助者が操作しますので後方ブレーキや足踏みブレーキが装備されています。
駆動輪は車いすを動かすときに使う車いすの構造の一つです。駆動輪の直径は24・22・20・18・16・14・12インチなどです。自走式車いすは24・22・20インチなどが多く、介助式車いすは16・14・12インチなどが多い。一般的に駆動輪の直径が大きい方が乗り心地がよく段差を乗り越えやすいが、小回りはしにくい。駆動輪の直径が小さい方が小回りはきくが、乗り心地や段差を乗り越えに難点があります。
駆動輪のタイヤはチューブ入りタイプが多いのですが、ハイポリマー素材を使ったノーパンクタイヤタイプを装備した車いすもあります。
ハンドリムは利用者が自分で車いすを動かすときに使う車いすの構造の一つです。自走式で後輪の外側に付いていて、こぐときに持ったり握ったりします。車いすを駆動するには、ハンドリムを手で握り、肘を伸ばす腕の力で駆動輪を回します。 車いすを減速したり停止するには、回転しているハンドリムを強く握り、手との摩擦で制動します。形状や材質などが工夫されています。材質はステンレス、アルミ合金、プラスチックなどがあります。つかみやすいように凹凸がついているもの、滑りにくい素材でカバーされているものは力の弱い利用者には有効です。
一般的に車軸の位置はバックパイプの位置より前方にあります。この理由はより軽く操作することができ、上肢での操作はより容易となり、大きな駆動力が発揮できるようにされています。車軸の位置を前後上下に変更できる車いすもあります。車軸内にサスペンションを付けて路面からの衝撃、振動を吸収し快適な乗り心地の車いすもあります。
テッィピングレバーは介助者が段差を乗り越えるときに使う車いすの構造の一つです。段差の乗り越えを介助する場合、ティッピングレバーを足で押え、握りを後下方に引いて自在輪(キャスター)を持ち上げて段差を乗り越えます。
バックサポートは利用者の座り心地と乗り心地をサポートする車いすの構造の一つです。車いすの背もたれのことで、姿勢を維持する役割もあります。バックサポートの機能は、バックサポートの張り・バックサポートの高さ・バックサポートの折れの有無の3つです。
人間の背中にある凹凸にぴったりフィットさせる機能、バックサポートの張り調節機能です。座る姿勢を正しくすると、長時間安定して座位を保てるようになります。
バックサポートの高さは身体機能と操作性に影響します。身体機能があり操作性を優先できる利用者はバックサポートが低くすると、ハンドリムの位置が利用者に合っていると、快適に軽い力で車いすをこぐことができます。身体機能が弱く操作性を優先できない利用者はバックサポートを高くして姿勢維持を行います。
バックサポートは固定式タイプと折りたたみ式タイプがあります。折りたたみ式タイプは折りたたむと高さが20cm前後低くなります。バックサポートの折れの有無は車いすを折りたたんで持ち運ぶ利用者には大切な機能です。
座シートは利用者の座り心地と乗り心地をサポートする車いすの構造の一つです。座シートは座り心地を決める大切なパーツです。座シートで大切なことは大きさ(シート幅×奥行き)と撓みです。
シート幅は座位臀幅に1.5cmのゆとりを両側に、シート奥行きは座底長から6cm前後引いた奥行きが望ましい。
車いすの座シートは左右のパイプに生地を張ってできています。これは長時間使用していると弛んできて座り心地が悪いどころか、姿勢を崩しさまざまな二次障害を引き起こす原因になります。座シートの撓みを避ける方法の一つにクッションの使用があります。
座シートの撓みを吸収するため、体にかかる振動の緩衝用に、姿勢の保持のためにクッションは有効です。また、クッションは「フットサポートとシートの間隔を調整するためにも有効です。
アームサポートは利用者の立ち座りをサポートする車いすの構造の一つです。アームサポート(肘掛け)は肘から先の腕を乗せるためのパーツです。姿勢を保持したり、立ち座りのときのサポートの役割もします。アームサポート(肘掛け)の高さ調整や脱着ができる車いすもあります。また、デスク型アームサポート(肘掛け)と呼ばれる、テーブルやデスクの下に入りやすいように、アームサポート(肘掛け)前半分が低くなっているタイプもあります。
サイドガードはスカートガードとも呼ばれ、洋服などが横から垂れ下がらないようにするためのカバーです。
車いすの前にある小さな車輪で、360度回転するために「自在輪」とも呼ばれています。駆動輪に比べて小さく、直径は3インチ~7インチ程度です。
フットサポートは利用者が走行中に足を乗せておくプレートで安全走行に必須の車いすの構造の一つです。シートとフットサポートとの距離をフットサポート長と言います。フットサポートの床(地面)からの距離を5cm以上確保します。フットサポート長設定の目安は、大腿部が軽く座シート面に触れる高さです。こうすることで臀部・大腿部・足の裏でバランスよく体重を支えることができます。下腿長の個人差に対応できる、フットサポートの床(地面)からの距離を調節できる機能を装備している車いすがあります。
一方で、フットサポートは乗り降りのときは邪魔になります。フットサポートを跳ね上げたり、内部に折りたためる車いすもあります。
走行中に足を後ろに落とさないためのプレートです。両側の支柱に生地やプレートを張ったものがあります。
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